今年のベストセラーと、本学の貸出ランキング
2004年のベストセラーを大手取次のトーハンが12月8日に発表した。昨年はハリー・ポッター・シリーズが出ていなかったので、『バカの壁』が1位であったが、今年はどう読み解くかなぁ。
さて、図書館サイトでは『貸出ランキング』を公開しているが、システムリプレイスをはさんで、しばらく更新していなかった。そこで更新中断へのお詫びもこめて、すこしややこしい調べ物をしてみた。ベストセラーと本学での貸出回数を見比べたのだが、上の表が「トーハンのベストセラー」、下の表が「本学の貸出ランキング」の上位である。(いずれも 2003年12月から1年間)
そこからわかることのひとつは、「本学図書館に〈パブリックライブラリー的な側面〉が求められている」ということ。
たしかに、本学へのおもな通学経路である「地下鉄東山線の名古屋駅から本郷駅(星が丘キャンパスへはさらに手前の星が丘駅)」間には、便利な公立の図書館がほとんどない。唯一、名古屋市立千種図書館(星ヶ丘駅、東山公園駅からそれぞれ500m)だけで、あとは愛知県アートライブラリーが栄駅近くにあるくらい。ほかの地下鉄路線で駅から近いのは、愛知県図書館(丸の内駅)、名古屋市立では鶴舞中央図書館(鶴舞駅)、瑞穂図書館(桜山駅)、東図書館(ナゴヤドーム前・矢田)、港図書館(港区役所駅)くらいだ。
こうした環境なので学生が公立の図書館の代わりとして、当館を利用するのだろう。
ただし、次のことも急いで付け加えておこう。図書館利用者1人あたりの貸出冊数である。(各年の4月から11月)
2000年に4.6冊だったのが、2004年には7.2冊と、1.5倍以上の伸び率である。今後、この調子で推移するとは思わないし、貸出冊数だけが指標じゃないので関心は高くないが、どっちでもいいなら高い方がいいとも思う。
※ 貸出ランキングを出すには図書館システム(LIMEDIO)の「利用頻度統計」というツールを使う。書誌ごとの「貸出回数」と「貸出人数」をカウントする。
ベストセラー 1~20位(トーハン調べ) |
本学での
貸出回数 |
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1 | J.K.ローリング 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 』静山社 |
20
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2 | 片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』小学館 |
30
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3 | 養老孟司『バカの壁』新潮社 |
29
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4 | Vジャンプ編集部『ドラゴンクエストVIII:空と海と大地と呪われし姫君』集英社 |
-
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5 | アレックス・ロビラ、 フェルナンド・トリアス・デ・ベス『グッドラック』ポプラ社 |
10
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6 | 綿矢りさ『蹴りたい背中』河出書房新社 |
40
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7 | 村上龍『13歳のハローワーク』幻冬舎 |
15
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8 |
『川島隆太教授の脳を鍛える大人の音読ドリル』 『川島隆太教授の脳を鍛える大人の計算ドリル』くもん出版 |
-
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9 | 上大岡トメ『キッパリ!:たった5分間で自分を変える方法』幻冬舎 |
-
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10 | 市川拓司『いま、会いにゆきます』小学館 |
4
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11 | 池田大作『新・人間革命(12)(13)』聖教新聞社 |
-
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12 | 養老孟司『死の壁』新潮社 |
7
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13 | キム・ウニ、ユン・ウンギョン『もうひとつの冬のソナタ』ワニブックス |
-
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14 | 大川隆法『幸福の法』幸福の科学出版 |
-
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15 | 金原ひとみ『蛇にピアス』集英社 |
43
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16 | 樋口裕一『頭がいい人、悪い人の話し方』PHP研究所 |
-
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17 | 小栗左多里『ダーリンは外国人』『ダーリンは外国人 (2)』メディアファクトリー |
12
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18 | キム・ウニ、ユン・ウンギョン『冬のソナタ (上・下)』NHK出版 |
8
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19 | 原田真裕美『自分のまわりにいいことがいっぱい起こる本』青春出版社 |
-
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20 | 中野独人『電車男』新潮社 |
1
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同時期(2003.12.1~2004.11.30)の貸出回数ランキング上位21タイトル(2冊以上所蔵するものはタイトルでまとめた延べ回数)は次の通り。
当館の貸出ランキング 1~20位 | |
1 | 金原ひとみ『蛇にピアス』 |
2 | 綿矢りさ『蹴りたい背中』 |
3 | 江國香織『東京タワー』 |
4 |
村上春樹『海辺のカフカ (上)』 J. K. ローリング『ハリー・ポッターと炎のゴブレット(上)』 養老孟司『バカの壁』 片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』 |
8 | 石田衣良『4 TEEN』 |
9 | J. K. ローリング『ハリー・ポッターと炎のゴブレット (下)』 |
10 |
田中春美、田中幸子『社会心理学への招待』 榎本博明『自己開示の心理学的研究』 宮部みゆき『誰か』 |
13 |
よしもとばなな『ハゴロモ』 江國香織『とるにたりないもの』 |
15 | オイゲン・ヘリゲル『日本の弓術』 |
16 |
菊池章夫、堀毛一也『社会的スキルの心理学』 浅川照夫、鎌田精三郎『助動詞』 渋谷昌三『人と人との快適距離』 川本静子『カヴァネス (女家庭教師)』 J. K. ローリング『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 村上春樹『海辺のカフカ (下)』 |