件名と分類

特定の「テーマ」や「主題」で図書館の資料を探すとき、件名や分類記号で検索すると的確に資料を探し出すことができます。

件名とは

件名とは、資料が扱っているテーマ(主題)を表す「言葉」を言います。それらの「言葉」は以下のようなものです。

・一般的な名詞  たとえば、図書館、大学、心理学 など
・熟語  たとえば、建築音響学、映画製作 など
・固有名詞
・・ 人名(夏目漱石)
・・団体名(国立情報学研究所)
・・ 国名(日本)
・・ 地名(London)

なぜ件名は主題検索で有効なのか

実は、すべての「言葉」が件名になっているわけではありません。

たとえば、同じ意味の言葉(同義語)や似たような意味の言葉(類義語)が複数ある場合は、その中の一つが件名になります。同義語を統一することによって、確実に同じテーマや主題の資料を「一発で」探し出すことができます。

書簡文→手紙文
情報理論→サイバネティックス

現在、愛知淑徳大学図書館OPACでは可能ではありませんが、将来的には件名に関連した類義語・類似語をすべてシステム的にリンクさせることで、それら件名ではない言葉からも同じように資料をヒットさせる仕組みを設けることが可能になります。
件名の一番のすばらしさは、それが「内容を表現する言葉」であるために、タイトル中にその「言葉」がなくても、件名で検索することによって、その資料を探し出すことが可能になる、ということです。また、複数のテーマや主題を扱っている資料に対しては、必要なだけ「件名」が与えられます。ですから、そのような資料の場合、どのテーマで検索してもそれに行き着くことができるのです。

どのような言葉が件名なのか

件名として使われている「言葉」にはどのようなものがあるのかを知るためには、「件名標目表」を見る必要があります。
愛知淑徳大学図書館では和図書に対しては、「国立国会図書館件名標目表」「基本件名標目表」を、洋図書は「米国議会図書館件名標目表」(Library of Congress Subject Headings)を使用しています。

分類

テーマや主題で図書館の資料を探すもう一つの方法として分類記号を使用する方法があります。
件名をたよりに検索する場合には、「言葉」を思い浮かべることが最初のステップでしたが、分類記号の場合は分類表で分類記号を確認してから検索を始めることをお勧めします。

分類記号とは

いろいろな事柄、現象や概念など類似したものをグループ分けして体系化することを「分類」と言いますが、それら分類された概念を何らかの記号で表現したものが分類記号です。

図書館では図書の内容やテーマを一冊一冊分析し、分類記号を与えています。
本の背ラベルの一番上段の数字が分類記号です。
当館では『日本十進分類法』をもとに図書の分類が与えています。

例えば、
「1」ではじまるものは哲学や宗教、
「2」ではじまるものは歴史や地理、
「3」ではじまるものは社会科学、
「4」ではじまるものは自然科学の分野のもの、
というように番号に意味があります。

実際にはほとんどのものが、3桁から少数点以下2桁まで、細かく番号が与えられています。

例:210.5 日本近世史
361.45 コミュニケーション

分類記号がなぜ主題検索に有用か

一つのテーマで図書館の資料を探す場合の分類記号の「ウリ」は、自分の探しているテーマの分類記号がわかっていれば、直接書架に行って同じ分類記号のついている本を、一箇所で一覧することができるというところにあります。もちろんその番号でOPACを検索することもできます。

ただし、注意しなければいけないのは分類記号は一資料に一つしかあたえられていないため、探しているテーマを扱っている本が実は他にもある可能性もあるということです。

例えば、「科学と物理」という本があった場合、扱っている内容の比重によって、化学の番号「430」がついたり物理の「420」がつく場合とあります。

このようなものを探す場合には件名が有用です。詳しくは件名を参照のこと。

探しているテーマの分類記号を調べるにはどうしたらよいか

『日本十進分類法 新訂10版』は、星が丘図書館にも長久手図書館にもあります。

日本十進分類法 / もり・きよし原編.-- 新訂10版 / 日本図書館協会分類委員会改訂.-- 東京 : 日本図書館協会, 2014.12.
01445/MO45/エ 【レファ[和]/長】館内利用のみ
01445/MO45/ウ 【4Fレファ/星】【B1/星】

日本十進分類法のしくみ

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