目録とメタデータ
LCSH : Library of Congress subject headings
洋図書に使われている米国議会図書館件名標目表(LCSH)
LCSHは多くのアメリカの図書館や海外の図書館で利用されています。日本でも洋図書の多い大学図書館で多く使われています。
LCSH件名標目のしくみ
LCSHには資料の扱っているテーマ(主題)を表す件名標目として、
- 「主標目」 例えば、Education、Libraries
- 「主標目+件名細目」 例えば、Social sciences -- Research、Japan -- History
- 「転置形」 例えば、Chemistry, Organic、Education, Higher
- 「括弧書きのついた主標目」 例えば、Iris (Eye)、Rings (Gymnastics)
- 「熟語」 例えば、Balance of power、American drama、Art and technology
の5種類の件名標目の形があります。
これらの標目は何らかのテーマ(主題)もしくは形式(Encyclopedia、Periodicals、Catalogs等がそうです)を表す「言葉」からなります。件名標目表上では同じ言葉で始まる主標目は、上記5種類の標目の順に並んでいます。
固有名詞(人名、団体名、地名等)に関しては、代表的(欧米で)なものは例としてあげられていますが、件名標目表上には記載されていません。人物や団体について検索したいときにはそれらの名称を人物の場合、性、名の順で、団体名は一般的に知られている名称で検索してください。
OPACを検索するとき
OPACで検索する時は「言葉」と「言葉」の間に1スペースずつ入力してください。括弧や主要目と件名細目の間にあるハイフン等は除いて入力します。
LCSHの見方と記号の意味
太文字のものが(主標目)で正式に採用されている件名です。
細字のものは参照語。正式な主標目に導いてくれるものです。
- USE→件名標目として使えるものへの参照
- UF(Use For)→件名標目として使えないものへの参照
- BT(Broader Topics)→より広い概念を表している件名への参照
- NT(Narrower Topics)→より狭い概念を表している件名への参照
- SA(See Also)-をも見よ。関連件名への参照
LCSH件名標目表上にはScope noteと呼ばれるものがあります。すべての主標目や件名細目に付いているわけではありませんが、その標目の使い方や、含まれる主題(テーマ)の意味を説明している文です。より確実に件名を使いこなすためには、このScope noteを読むことをお勧めします。
わからないときは図書館司書にお尋ねください。
LCSHを見る手順
自分の探したいテーマを言葉にしてみる(日本語でしか思いつかない場合は和英辞典を参照しましょう)。
主標目のABC順に件名を探す。同じ主標目で始まるものには、III.2の「仕組み」の説明のように、5種類の形があります。それらは主標目、主標目+件名細目、転置形、かっこのついた主標目、熟語の順に並んでいますので特に長いリストに及ぶ標目の場合は見落とさないように気をつけましょう。
例えば
Pottery
Pottery - Germany
Pottery, Canadian
Pottery (in religion, folk-lore, etc.)
Pottery in art
注:この場合、Pottery (in religion, folk-lore, etc.)は正式な件名標目ではありません。
目的の件名が見つからないときには、上記のように言葉をいろいろな形に組み合わせて工夫し、探してみてください。
太字で記載されているものが、正式に採用されている件名なので、それらを参考にOPACを検索する。
その際、標目下に示されている関連件名や、より広い概念(BT)・より狭い概念(NT)を表す件名も参考にしてOPAC検索の手ががりにする。
自分の探したいテーマの言葉が件名標目表上細字で記されている場合は「Use」(~は~を使用すること)の後に記されている正式な件名標目を参考にする。その後は上記の手順と同じ。
困ったときは司書に聞いてください。
より詳しく学ぶために
鹿島みづき著『主題アクセスとメタデータ記述のためのLCSH入門』 Introduction to LCSH for subject access and metadata
当館スタッフ・鹿島みづきによるこちらの本で勉強してください。日本語で学ぶことができるテキストです。
014495/L61 (レファ[和]/長)