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ヒューマンエラー Human error.
このパスファインダーは、ヒューマンエラーについて調べるときの、最初の「みちしるべ」として利用できます。
ヒューマンエラーとは
人間に起因する、機械や装置・システムなどの誤作動。(Japanknowledge内『デジタル大辞泉』より
ヒューマン・エラーは、発生のメカニズムや要因* が複合的で、発生する現場 (例: 医療、交通、情報処理など) も多岐に渡るため、心理学、人間工学、経営学、医学、生理学、化学等さまざまな視点で研究の方向性を絞り込むことができます。
*高木元也氏(労働安全衛生総合研究所)により、以下12の要因に分類されている。
1.無知,未経験,不慣れ 2.危険軽視,慣れ 3.不注意 4.連絡不足 5.集団欠陥 6.近道・省略行動本能 7.場面行動本能 8.パニック 9.錯覚 10.中高年の機能低下 11.疲労など 12.単調作業などによる意識低下
(『日経コンストラクション』2005/12/22号 p45-46「「基本軽視」による事故を防ぐために」より抜粋)
ファセットの解説
ヒューマンエラーの全体像をつかむには、主要な構成要素を把握することが近道です。
次のファセット(側面)が、ヒューマンエラーのガイド(標識)として機能します。
- 理論
- 事例 事故、災害、失敗例
- 要因 技術、メンタル、身体・生理機能等による原因
- 分析 メカニズム解析、心理学的分析など
- 対策 予防策、安全管理
- 情報源
関連するキーワード
- ヒューマン・エラー
- 人為ミス(人間のミス)
- 人間のエラー
- 不適切行為
- ヒューマン・ファクター(ヒューマンファクター、ヒューマン・ファクターズ、人的要因)
- 事故
- 労働災害
- 人的過誤
- Errors
- Accidents
- Incident
- Failureanalysis
- Mistakes
- Errors,Scientific
関連するパスファインダー
日本十進分類法
- 141.51(認知心理学)
- 366.9 (労働科学.産業社会学)
- 501.84(人間工学)
- 509.8(工業災害.労働災害.工場安全)
パスファインダーには、図書館の資料、インターネット上で提供されている文献、データベース、出版情報やリンクなど、選りすぐりの資料や情報資源が掲載されています。
もちろん必要な部分だけを参考にするのもよいですし、これら以外にも情報資源(リソース)はたくさんありますから、図書館員にお尋ねください。
(作成協力:2005年度図書館実習生 2006/6/12 ; Revised: 2021/3)
I. 下調べ(事前調査)
まずは主題別・時事用語事典、入門書などでトピックの概要をつかみます。
並行して、「II. 情報集め(文献調査)」で用いるキーワード(検索語)を収集しましょう。
情報資源にある参考文献なども忘れずチェックしましょう。
A. 百科事典、主題事 (辞) 典
JapanKnowledge ジャパンナレッジ.
学内から 学外から
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『ジャパンナレッジ』は、百科事典や言語辞書、専門用語辞典、現代用語集などの辞書・事典を一度に検索できるデータベースです。ひとつのキーワードから各コンテンツを横断検索し、また本文閲覧も可能です。課題調査やレポート作成などに活用することもできます。収録コンテンツには『現代心理学辞典』(有斐閣)も含まれている。
アクセス方法
- 利用している端末によって、「学内から」「学外から」ボタンを選択
*「学内から」・・・図書館のデータベース端末、情報教育センターの端末など、学内LAN接続の端末
*「学外から」・・・Wi-Fiでネット接続の端末、自宅パソコン、スマートフォンなど、学内LAN未接続の端末 - 「ログイン」ボタンを選択
検索方法
キーワード欄に探したい「キーワード」を入力し、検索。
「ヒューマンエラー」と入力して検索すると3件、「ヒューマンファクター」で6件の見出しがヒットする。(2021年2月3日現在)
JIS工業用語大辞典. 2001.
「ヒューマンエラー human error」 -- 1898ページ。
JIS (日本産業規格) では "[C0508-4 : 99]電気・電子・プロマグラマブル電子安全関連系の機能安全‐第4部 : 用語の定義及び略語 3.6.6. 決定論的原因故障(systematic failure)" の原因事例として、および "[Z8115 : 00] ディペンダビリティ(信頼性) 用語" として登録されている。
Z8115は『品質管理. JISハンドブック ; 57』(書庫/長 > 50966/N77/2009)でも参照可能。
NCID:BA51211550
レファレンス[和]/長 > 503/N77/ウ||星 > 発注中
人間工学の百科事典. 2005.
理論
日本人間工学会に所属する研究者、実務家らによって企画・執筆・編集された人間工学分野の主題事典。前半の総論は「基礎編」と「展開編」で構成され、「基礎編」において人間工学の基礎知識を総合的に解説、「展開編」において人間工学領域に関連する行動を ”住む” “着る” “食べる” など12の動作に集約・分類し解説している。後半の各論は上記12動作に関連する用語集で、「ヒューマンエラー human error」 -- 596-597ページ、「ヒューマンファクター human factors」 --598-599ページ などの解説がある。総論に参考文献、巻末に欧文索引あり。NCID:BA71499338 BIB
レファレンス[和]/長 > 50184/O54 || 星 > 発注中
B. 代表的な本
トピックに関する代表的な資料を読み進め、より専門的な領域に踏み込んでいきます。たくさんの事例に触れ興味を持つことがらを明瞭にすることで、研究の方向性を絞り込むこともできます。資料の後方にある "索引" を活用するのもよいでしょう。本文中に出てくるキーワードや引用文献にも留意しましょう。
ヒューマンエラー. 第3版. 2019.
理論 事例 要因 分析 対策
ヒューマンエラーについての入門的なことがらを、平易な文章で解説した手引書。種類や原因、エラーの分析や対策など、初学者が押さえておきたい基礎的な知識を習得することができる。巻末に参考文献リスト、索引あり。NCID: BB29148117 BIB
内容 : 1. 事故とヒューマンエラー ; 2. ヒューマンエラーとその対策 ; 3. できない相談 ; 4. 「錯誤」というヒューマンエラー ; 5. 失念 ; 6. 知識不足・技量不足のヒューマンエラー ; 7. 違反 ; 8. 現場力 ; 9. 背後要因 ; 10. コミュニケーションとチームエラー ; 11. トップの姿勢と安全文化 ; 12. 事故分析 : ヒューマンエラーをなくしていくために
より実務に直結した内容を求める場合は、本書の応用編的な位置づけにある『安全人間工学の理論と技術 : ヒューマンエラーの防止と現場力の向上』(書庫A/長 > 5098/KO61)を参照すると良い。
書庫A/長 > 5098/KO61-1/ア || 4F/星 > 5098/KO61/ア
ヒューマンエラー. 完訳版. 2014.
理論 事例 要因 分析
イギリスの心理学者であるJames Reason (Reason, J. T.) による、ヒューマン・エラー研究の古典的図書であり、多くの文献で引用されている必読の書。ヒューマンエラーが取り扱う分野を狭く深く掘り下げ、エラー発生のより一般的な原理を明らかにしている。巻末に付録:ケーススタディ (事例6件の紹介)、参考文献([337]-354ページ)、索引あり。NCID:BB16236357 BIB
内容 : 第1章. エラーの特徴 ; 第2章. ヒューマンエラー研究 ; 第3章. パフォーマンスレベルとエラータイプ ; 第4章. 認知の特定化不足とエラーフォーム ; 第5章. ヘマもするマシンを設計する ; 第6章. エラーの検出 ; 第7章. 潜在性エラーとシステムの大惨事 ; 第8章. ヒューマンエラーリスクの予知評価と低減
※原著『Human error』(書庫A[洋]/長 > 5098/R21)
書庫A/長 > 5098/R21 || 4F/星 >5098/R21
リスク・マネジメントの心理学 : 事故・事件から学ぶ. 2001.
事例 要因 対策
リスク管理の従事者や研究者へ向け、社会心理学の側面からヒューマンエラーの心理学的予防や安全拡充へのアプローチについて、大きく4つのセクションにわけて解説している。第1部では東海村JCO臨界事故や雪印ブランド事件などの実例を挙げて組織とリスクとの関わりを紹介し、第2部では「意志決定」のプロセスを中心にリスク認知について考察、第3部では組織風土の研究視点からリスクに関わる要因を概観、第4部では組織に求められるリスク教育や情報公開、およびフェイルセーフの意義を提示している。巻末に人名・事項索引、引用文献リスト (章毎に記述) あり。NCID:BA62656923 BIB
2F/長 > 3361/O42 || 4F/星 > 3361/O42
事例で学ぶヒューマンエラー : そのメカニズムと安全対策. 2006.
事例 要因 分析 対策
心理学の立場からヒューマンエラーと事故防止の研究に従事した専門家が執筆を務め、交通・医療・産業の分野において発生した個人のエラー、個人間のコミュニケーションのエラー、人と機械の間で起こるエラー、人の組織として起こすエラーといった事例をもとに、ヒューマンエラーの心理的メカニズムと事故防止策を論じている。各章末に参考文献あり。 NCID: BA79107453 BIB
内容 : 第1章. 人間の情報処理特性とヒューマンエラー ; 第2章. コミュニケーションとヒューマンエラー ; 第3章. 機械システムとヒューマンエラー ; 第4章. 組織と個人とヒューマンエラー ; 第5章. ヒューマンエラーとその防止策 : 実験心理学の立場から ; 第6章. 事故対策 : 先人に学び、現実に立ち、未来を拓く
2F/長 > 3669/O95-2 || 星 > 発注中
ヒューマン・エラー学の視点 : 想定外の罠から脱却するために. 2012.
理論 事例 要因 対策
事故・トラブルの事例を交えながらヒューマンエラーの性質・特性を述べ、ヒューマンエラー学という学問の枠組みにおいていかにエラー・事故防止が試みられているかを解説。今後の方向性についても論じ、様々なエラー・事故から脱却するために何をすべきかを考察している。巻末に参考図書あり。 NCID: BB10628649 BIB
内容 : 第1章. ヒューマン・エラーの性質 ; 第2章. ヒューマン・エラー学入門 ; 第3章. 事故・トラブル事例とその背後要因 ; 第4章. ヒューマン・エラー学の限界 ; 第5章. ヒューマン・エラー学の今後の方向性 ; 終章. 大飯原発の再稼働問題に寄せて
書庫A/長 >5098/MU59 || 4F/星 > 5098/MU59
C. 雑誌
人間工学. 日本人間工学会.
事例 要因 分析 対策
隔月刊。日本人間工学会発行。当館では13巻 (1977) から最新号までを所蔵。収録文献の書誌事項は "II. 情報集め" で紹介している『MAGAZINEPLUS』学内で確認できる。また、国立研究開発法人科学技術振興機構が運営する電子ジャーナルプラットフォーム『J-STAGE』(科学技術情報発信・流通総合システム)で1965年の創刊号から最新号までの目次、抄録および本文を閲覧できる。NCID:AN00199371
バックナンバー室/長 に
Journal of experimental psychology. Human perception and performance.
事例 要因 分析 対策
APA (American Psychological Association、アメリカ心理学会) 発行、前誌名は『Journal of experimental psychology』。
当館では16巻 (1990) から最新号までを所蔵 (欠号あり)。収録文献の書誌事項は、"II. 情報集め"で紹介している『PsycINFO』学内のほか、APAの『Journal of experimental psychology : Human perception and performance』のページ ("View Tables of Contents and Online First Publication" をクリック)、『Ulrichsweb : Global Serials Directory』学内(各書誌の詳細画面にある目次のタブをクリック) で確認できる。一部、本文の閲覧も可能。NCID:AA00251990
バックナンバー室/長 J || B2雑誌/星 J
安全工学. 安全工学会.
事例 要因 分析 対策
隔月刊。特定非営利活動法人安全工学会発行。『J-STAGE』で1巻 (1962年) から最新号までの目次、抄録を閲覧できる。本文は、発行から3年経過した巻号収録分が閲覧可能となっている。
J-STAGE内の『安全工学』のページで巻号一覧のタブを選択し、検索窓に「ヒューマンエラー」と入力して検索すると291件の記事がヒットする。
また、安全工学会ウェブサイトでは、既刊目次と総目次のPDFファイルを入手することができる。(2021年2月3日現在)
II. 情報集め (文献調査)
トピックの概要をつかむことができたら、次は自分のより知りたいことがらに関係する文献を収集します。
※各情報資源の解説内で検索手順の説明に使われた検索語
(「」内のことば) は、そのままコピー&ペーストして検索の時に使うことができます。また、探したい資料の分野・トピックが決まっている時は "件名" や "Subject" の項目を使って検索すると便利です。→件名とは
A. 愛知淑徳大学図書館の資料を探す
まずは身近な場所である、愛知淑徳大学図書館で文献の収集をはじめましょう。長久手本館・星が丘分館のうち所属キャンパスとは別の館に希望する資料がある場合は、予約・取り寄せのサービスを使って取り寄せることもできます。くわしくは閲覧カウンターにお問い合わせください。
愛知淑徳大学図書館OPAC.
理論 事例 要因 分析 対策
特定の主題に限定して図書館の資料を探す時には、「詳細検索」画面の項目にある〈件名〉の欄に、資料の内容を表す言葉「件名」を入力すると効果的です。特に詳細な主題を表現することができる『LCSH(米国議会図書館件名標目表) 014495/L61/シ -- レファレンス[洋]/長)』に基づいた件名での検索は、OPACを利用する際だけではなく、海外の目録やデータベースを検索する場合にも役に立ちます。件名のしくみについては、「件名と分類」のページをご覧ください。
- 図書館サイトのトップページの、「OPAC検索」横の「詳細検索」をクリックする。
- 〈件名〉で検索する。:「ヒューマンエラー」で検索すると図書13件のヒットがある。関連する件名をかけあわせて検索すると、「認知 人間工学」で図書7件、「認知 安全管理」で図書7件、「経営管理 リスク」で図書18件のヒットなど。
- 〈キーワード〉で検索する。:「ヒューマンエラー」と入力して検索すると図書29件、「human error」では図書14件がヒットする。(2021年2月3日現在)
B. レファレンス資料を利用して探す
利用したい文献が当館に所蔵していない場合は、相互利用やリクエストのサービスを使って入手することができます。レファレンスデスクでご相談ください。
MagazinePlus マガジンプラス.
学内から 学外から 事例 要因 分析 対策
一般誌から専門誌、大学紀要、海外誌紙まで収録した日本最大規模のデータベースです。国立国会図書館(NDL)の「雑誌記事索引」データのほか、「雑誌記事索引」ではカバーしきれない年報類・論文集や、一般誌などを追加・収録しています。明治期から現在まで一括して検索できる。(日外アソシエーツ『MagazinePlus』のページから)
アクセス方法
利用している端末によって、「学内から」「学外から」ボタンを選択
*「学内から」・・・図書館のデータベースPC、本学の全学Wi-Fiへ接続したデバイス、情報教育センターのPCなど、学内LAN接続の端末
*「学外から」・・・学内食堂のWi-Fiへ接続したデバイス、自宅パソコン、スマートフォンなど、学内LAN未接続の端末
検索方法
上部の検索窓に、検索語を入力して検索する。
"I. 下調べ (事前調査)" で挙がったことばを、検索語にする。このデータベースは主題で検索することはできない。
例えば、「ヒューマンエラー」で1,442件、「ヒューマンファクター」で1,034件、「インシデント」で1,677件、「Human reliability assessment」で67件、「ヒヤリハット」で790件、「ポカヨケ」で77件の文献がヒットする。
調べたい事例がある場合はキーワードとなることば (例:「JR 福知山線」「中華航空 墜落」「動燃 もんじゅ」「投薬ミス」など)で検索するとよい。(2021年2月5日現在)
朝日新聞クロスサーチ
学内から 学外から アクセス数 2 事例 要因 対策
朝日新聞社の新聞記事データベース。1879年創刊号から現在まで約1600万件の記事・広告を検索できる。1985年以降の記事は全文検索方式となっており、テキスト本文を表示して閲覧できるほか、2005年11月以降の記事は、切り抜きイメージの表示・印刷が可能。朝日新聞デジタルや雑誌「AERA」「週刊朝日」の記事も収録している。
縮刷版は1879年から1999年までの120年分の検索が可能で、発行当時のままの紙面イメージを収録している。キーワードや日付での検索だけでなく、分類、年表、歴史キーワードなどを参照して記事を探すこともできる。
記事検索のほかに、現代用語事典(知恵蔵)、英文ニュースデータベース、人物データベース、アサヒグラフ、歴史写真アーカイブの利用も可能。
トップページの横断検索窓に「ヒューマンエラー」と入力し検索すると記事317件、縮刷版1件、現代用語2件、人物6件がヒットする。〈記事 1985~〉を選択すると記事一覧とともに検索オプションが表示され、ここで発行社や発行日などを指定すれば検索結果がより限定される。例えば〈発行日〉を「1年」に指定し検索すると8件まで絞り込むことができる。また〈面名〉で絞り込むことも可能で、「社会面」を指定した場合73件の記事がヒットする。(2022年5月25日現在)
日経BP記事検索サービス
学内 事例 要因 分析 対策
『日経コンストラクション』『日経コンピュータ』『日経ヘルスケア』など、日経BP社が発行する雑誌の最新号からバックナンバーまでの記事検索、本文閲覧ができる。研究テーマ、会社名、論文・研究者、内容分類など目的に応じた検索も可能。本文閲覧はPDFかテキスト形式を選択できる(但し本文の閲覧数に制限あり)。
<キーワード検索>で、「ヒューマンエラー」 303件、「ヒューマンファクター」 45件、「人的ミス」 124件、「ポカヨケ」30件、「ヒヤリハット」327件の記事がヒットする。
ヒット数が多い場合は、雑誌名、内容分類を指定するかキーワードを追加するなどして絞り込むと良い。
(2021年3月2日現在)
PsycInfo.
学内 事例 要因 分析 対策
詳細検索画面において「Errors」「Human Factors Engineering」をそれぞれ別の検索窓に入力し "Subject" を指定して検索すると260件の文献がヒットする。同じように「Decision Making (意志決定)」「Accidents (事故)」で検索すると646件がヒットする。
調べる文献の対象を人間工学の分野のみに指定する時は、分類コードのプルダウンメニューから「4010 Human Factors Engineering」を指定する。指定した状態で検索語入力欄に「SU "errors"」(件名として「Errors」が付与されているもの) と入力して検索すると401件、「KW "human error"」(キーワードとしてhuman errorが含まれているもの)と入力して検索すると66件の文献がヒットする。(2021年2月3日現在)
失敗知識データベース.
事例 要因 対策
特定非営利活動法人失敗学会が運用する、科学技術分野の事故や失敗の事例を収集・分析し、得られる教訓を共有の知識として整理・蓄積したデータベース。
キーワード「ヒューマンエラー」で検索すると46件の事例がヒットする。カテゴリーでも事例を探すことができ、"食品" のカテゴリー内に雪印食品の集団食中毒事件、"自動車" には三菱自動車のリコール隠しの事例などが含まれている。各事例には事象、経過、原因、対策などの報告があるほか、情報源も記載されており文献収集に役立つ。また代表的な事例は "失敗百選一覧" に詳細な報告書が作成されている。
※"失敗百選一覧" のファイルはPDF形式で公開されているため、利用にはAdobe社のAcrobat readerが必要。(2021年2月3日現在)
ヒューマンファクター文献情報 : ヒューマンファクター研究センター.
事例 要因 分析 対策 情報源
財団法人電力中央研究所作成。平成17年6月までに収集したヒューマンファクターに関連する研究報告書・書籍・雑誌論文・会議資料等の抄録を収集したデータべース。
全文検索のほか "分類内容別目次" があり、"K00 ヒューマンエラーの事例" で分類された文献が160件ある。全文検索では、キーワード「ヒューマンエラー」で検索すると916件の文献がヒットするほか、「安全管理」と入力して検索すると310件、「リスクマネジメント」では30件、「認知エラー」で57件の文献がヒットする。(2021年2月3日現在)
*ヒューマンファクター研究センターは2018年3月末をもって廃止。
C. ほかの図書館の資料を探す
NDL ONLINE 国立国会図書館オンライン : 国立国会図書館蔵書 検索・申込システム.
理論 事例 要因 分析 対策
国立国会図書館の所蔵資料および利用可能なデジタルコンテンツを検索して、資料の閲覧や各種の申込みができるサービス。
国立国会図書館 は日本の出版物を網羅的に収集している納本図書館であるため、当館にない資料も見つかります。図書や雑誌ほか映像資料や障害者向け資料など多様な形態の資料、さらに雑誌記事も同時に検索できます。 検索結果が多い場合は、画面左フレームの絞込項目を利用すると良いでしょう。
検索例
主題に絞った検索をする場合、〈詳細検索〉をクリックし、〈件名〉の項目にNDLSH(国立国会図書館件名標目表)などの標目形で検索するとよい。
〈件名〉の欄に検索語を入力します。「ヒューマンエラー」と入力して検索すると図書157件、雑誌記事369件、「ヒューマンファクター」で図書15件、雑誌記事179件のヒットがある。
分類フィールドのプルダウンメニューからNDC(日本十進分類法)を選択し、分類記号を入力して検索すると主題に見合った資料を探すことができる。
501.84(人間工学)で検索すると図書248件、電子資料3件、509.8(工業災害. 労働災害. 工場安全)で図書1,564件、電子資料1件のヒットがある。
ヒット件数が多い場合は、キーワードを掛け合わせたり資料形態やオンライン閲覧の可否などで絞り込むこともできる。(2021年2月3日現在)
WorldCat Discovery Services.
理論 事例 要因 分析 対策
米国オハイオ州ダブリンに拠点がある協同目録作成体(書誌ユーティリティー)WorldCatが収録する多様な資料データや、各種契約データベースを一括で検索できるディスカバリーサービス。本学の所蔵だけではなく、約17,000館の世界中の参加館が蓄積した資料データを検索することができる。
図書館ウェブサイトトップページの<ディスカバリー>タブをクリックし、<詳細検索 Advanced Search>を選択。検索インデックスのプルダウンから<件名フレーズ>を選び、検索語を入力する。検索語として使用する件名は、世界標準である『LCSH(Library of Congress Subject Headings)米国議会図書館件名標目表』を参考にすると良い。
「Errors, Scientific」 508件、「Errors△Psychological aspects」 3件、「Errors△Prevention」 5件、「Accidents, Industrial」で855件、「Accidents, Occupational」21,914件、「Accidents△Prevention」377件、「Accidents△Psychological aspects」18件、「Accidents△Statistics」108件のヒットがある。
ヒット件数が多い場合には、キーワードを掛け合わせるか、画面左フレームの絞込項目のフォーマット、内容、年、データベース、言語などを指定して絞り込むと良い。(2021年2月3日現在)
III. その他の有用なサイトやリンク
職場のあんぜんサイト : 厚生労働省.
事例 要因 分析 対策 情報源
労働災害の統計・事例や安全衛生に関する資料・視聴覚教材など、労働安全に関する情報を発信・提供するためのウェブサイト。
〈安全衛生キーワード〉に見出し語として「ヒューマンエラー」 「事故の型」「バードの分析」「ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)」「フェールセーフ」などが収録されている。また、災害事例のカテゴリ内にある〈ヒヤリ・ハット事例〉*では、ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられる各種事例がまとめられており、事故・災害の状況、原因、対策をイラスト付で解説している。ほかにも〈労働災害事例〉〈死亡災害データベース〉〈労働災害データベース〉などがあり、それぞれ人的ミスに起因する事例を閲覧することができる。
親サイトの厚生労働省ウェブサイトでも、検索窓に “ヒヤリ・ハット事例” と入力し検索すると各種報告書がヒットする。STAT
*独自のヒヤリ・ハット事例集を作成している業界もあるので、各協会・団体のウェブサイトを確認するとよい
安全研究所 : JR西日本.
理論 事例 要因 分析 対策
2005年の福知山線列車事故を機に設立され、ヒューマンファクターの観点から鉄道事業における安全研究を多角的に展開している。安全マネジメントの視点からの安全性向上、心理・生理面を踏まえたヒューマンエラーの防止、人間工学面を踏まえたヒューマンエラーの防止の3つの切り口から研究・調査を実施し、その成果も一般に公開している。
〈主な研究成果〉のページで研究成果レポート『あんけん』を創刊から最新号まで閲覧することができ、Vol.13(2019)に「作業終盤の失念エラーに重要性認知が及ぼす影響」、Vol.9(2015)に「ヒューマンファクター教育の効果測定」「ヒューマンエラーに起因する鉄道事故の防止に関する一考察」、Vol.8(2014)に「人間−機械系の作業の潜在的リスク把握のための分析手法」などの記事が掲載されている。サイト内には〈ヒューマンエラーとヒューマンファクター〉のページもあり、ヒューマンエラーの概説、ヒューマンファクターの体系的モデル「m-SHELモデル」、装置や設備とのインターフェースなどに関する解説がある。
Human error website.
事例 要因 分析
ハワイ大学シドラーカレッジオブビジネスのRay Panko氏 (Raymond Panko ; Panko, R. R.) による、ヒューマンエラーについての研究成果、情報を発信しているサイト。
「Simple but Nontrivial Tasks」「Proofreading」「Software Development and Testing」「Errors in SQL Queries」のトピックで構成され、ソフトウェア開発やSQLにおけるエラー研究および比較分析などを公開している。コンテンツの最後に参考文献の記載があり、多数の有用な文献が紹介されている。