図書館協力 Library cooperation.

このパスファインダーは、図書館協力(相互利用、資源共有、分担収集なども含む)について調べるときの、最初の「みちしるべ」として利用できます。

図書館協力とは

図書館同士がお互いの利用者の利益のために協力して作業すること。相互貸借、協同目録作業、国際書誌情報交換、資源共有などがある。(Reitz, Joan M. "library cooperation." ODLIS : Online dictionary for library and information science. および Prytherch, Ray. Harrod's librarians' glossary and reference book. 9th ed. より)

パスファインダーには、図書館の資料、インターネット上で提供されている文献、データベース、出版情報やリンクなど、選りすぐりの資料や情報資源が掲載されています。

もちろん必要な部分だけを参考にするのもよいですし、これら以外にも情報資源(リソース)はたくさんありますから、図書館員にお尋ねください。

このパスファインダーは2004年度図書館実習生(南谷梢恵さん)の協力により作成されました。

I.下調べ(事前調査)

どんなテーマでも初めて調べる時は、まず「そのテーマ(内容)は何か」を知る必要があります。百科事典や主題別専門事典などを調べて、基本的な知識をおさえ、テーマの概略をつかみましょう。
それと並行して、「II. 情報集め(文献調査)」に使うキーワード(検索語の候補)のリストを作ります。できれば引用・参考文献もチェックします。

A. 百科事典

Encyclopedia of library and information science. 1968-

「Cooperation : British Libraries」 -- 5巻655-678ページ、「Library cooperation in the United States」 -- 15巻247-264ページ。「Resource sharing in libraries」 -- 25巻293-307ページ。34巻と35巻が1-33巻までの、46巻と47巻が1-45巻までの、73巻が48-72巻までの索引。46巻に 「Cooperation」(p.368)、47巻に「Resource sharing」の索引語と関連語あり。CiNii

OPACレファレンス[洋]/長 > 010/E58/

B. 辞書・ハンドブック

図書館情報学ハンドブック. 1988.

「9.3 協力とネットワーク」 (p.841-855)、「5.7.8 資源共有と収書計画」(p.531-533)あり。セクション末に注として参照文献のリスト、巻末に資料編として 参考文献のリストあり。「9.3 協力とネットワーク」では米・英・日の図書館協力の概要がわかる。BIB

OPAC書庫A/長 > 010/TO726CiNii

International encyclopedia of information and library science. 2nd ed. 2003.

「Co-operation」 -- 380-381ページ。項目末におすすめ文献リストあり。BIB

OPACレファレンス[洋]/長 > 010/I574/ アCiNii

ODLIS : Online dictionary for library and information science.  

「library cooperation」の項目あり。(2005年1月24日現在)

Harrod's librarians' glossary and reference book. c2000.

「Co-operation」 -- 183ページ。

OPACレファレンス[洋]/長 > 010/H331/ イ | B2/星 > 010/H33/アCiNii

図書館ハンドブック. 第5版. 1990.

「VII 図書館協力とネットワーク」 (p.383-417)あり。サブセクション末に注として参照文献のリスト、巻末に和文索引および欧文索引あり。BIB

OPAC書庫A/長 > 010/N77-7/ イBCiNii

C. 代表的な本

図書館協力ネットワークに関する国際シンポジウム : 国立国会図書館開館30周年記念 1978年11月28-30日. 1980.

日本の大学図書館における相互協力の動き を戦前戦後でまとめ「日本学術会議」の勧告等をふまえ、大学図書館の相互協力における問題点を5つとりあげる。

OPAC書庫A/長 > 015/KO49 CiNii

Advances in library resource sharing. 1990.

パートIでは資源共有の歴史について、 パートIIではこれまでの資源共有の手法について、パートIIIでは事例、パートIVではこれからの新しい技術に支えられた資源共有の可能性を論じる。巻末に注釈付きのおすすめ文献リストあり。BIB

OPAC書庫A集[洋]/長 > 011/A16/1CiNii

D. 雑誌

「図書館協力」に関する記事は『カレントアウェアネス』や『図書館雑誌』など様々な雑誌でとりあげられています。当館に所蔵していない雑誌は文献複写を申し込むことで記事を取り寄せることができます。詳しくはレファレンスデスクへお尋ねください。

Resource Sharing & Information Networks.

出版社のページから目次とほとんどの抄録をみることができる。(2010年10月7日現在)

  当館では所蔵していませんCiNii


II. 情報集め(文献調査)

おおよその内容が理解できたら、次は「I. 下調べ(事前調査)」で収集したキーワードを検索語として、関連文献を探します。まずは、身近にある図書館からはじめましょう。

各情報資源の解説には、検索語の例を示しました。ヒットした結果が多すぎる(少なすぎる)場合や目的にあった文献がヒットしない場合などは、複数の検索語を組み合わせる・検索語を変更する・絞込み等の条件指定を行うなど、検索方法を変えてみるとよいでしょう。
各情報資源の詳しい使い方や、当館に所蔵がない文献の入手方法は、レファレンスデスクで案内しています。

A. 愛知淑徳大学図書館の資料を探す

OPACの「詳細検索」の項目を上手に使って調べましょう。とくに「件名」はテーマに絞って資料を探すための便利な項目です。目録は、本学図書館の図書や雑誌、視聴覚資料などを探すための必須の道具です。※図書館の目録を「OPAC(オーパック)」と呼びます。

愛知淑徳大学図書館OPAC.

詳細検索で、〈件名〉に検索語を入力し、検索する。「図書館協力」と入力して検索すると17件、「library cooperation」では13件ヒットする。
〈キーワード〉では、「resource sharing」と入力して検索すると5件、「相互協力」では3件、「図書館ネットワーク」では6件ヒットする(2005年3月9日)。
検索語はコピー& ペーストして使うと便利。

B. レファレンス資料(書誌、索引、抄録、 データベース)を利用して探す

レファレンス資料は研究に必要な情報を広範囲にわたって調べるための必須の道具です。

MagazinePlus マガジンプラス.

学内から 学外から

一般誌から専門誌、大学紀要、海外誌紙まで収録した日本最大規模のデータベースです。国立国会図書館(NDL)の「雑誌記事索引」データのほか、「雑誌記事索引」ではカバーしきれない年報類・論文集や、一般誌などを追加・収録しています。明治期から現在まで一括して検索できる。(日外アソシエーツ『MagazinePlus』のページから)

アクセス方法

利用している端末によって、「学内から」「学外から」ボタンを選択
*「学内から」・・・図書館のデータベースPC、本学の全学Wi-Fiへ接続したデバイス、情報教育センターのPCなど、学内LAN接続の端末
*「学外から」・・・学内食堂のWi-Fiへ接続したデバイス、自宅パソコン、スマートフォンなど、学内LAN未接続の端末

検索方法

上部の検索窓に、検索語を入力して検索する。
「図書館 資源共有」と入力して検索すると22件、「図書館協力活動」では18件ヒットする。そのほか「図書館ネットワー ク」285件、「相互協力」 285件、「分担収集」10件、「資料交換」8 件、「共同保存」30件、「総合目録」240件、「相互利用 図書館」45件、「図書館コンソーシアム」22件の検索結果が得られる。(2005年3月8 日)

Library, Information Science & Technology Abstracts with Full Text. (LISTA) 学内

検索語入力欄に「cooperation」、「Cooperation--College and university libraries」、「Cooperation--Collection development」、「Networks of libraries」等を入力し、プルダウンメニューを「Default fields」から「SU Subject Term」に切り替えて検索する(2010年8月30日)。

図書館情報学文献目録. 1983.3-1999.2 ; BIBLIS CD-ROM版 1991-1997 ; BIBLIS for Web.

『図書館学会年報』の別冊。1983年3月から1999年2月の間に国内で出版された図書、雑誌記事、紀要論文を探すことができる。
『BIBLIS CD-ROM版』は、この文献目録のCD-ROM版である。

『BIBLIS for Web』は、1989年以降のものを収録した「図書館情報学文献目録データベース」である。 『図書館情報学文献目録シソーラス』<http://chipmunk.slis.tsukuba.ac.jp/biblis/Thesaurus.html> では、「相互協力」のもとに「図書館協力」がある。キー ワード入力欄に「図書館協力」と入力して検索すると39件ヒットする。 BIB

OPACバックナンバー室/長 > と, DB/長 > CD-ROM || 星 > 所蔵なし CiNii

Subject guide to books in print.

最新の3年分を所蔵している。米国で出版販売された図書のうち入手可能なものをリスト化。「library coopration」で探す。

OPACレファレンス[洋]/長 > 02553/B64-1/2009-'10 CiNii

C. 他の図書館の資料を探す

レファレンスツールで探し当てた本や情報資源が身近な図書館になかった場合や、更に情報集めをしたい場合に他の図書館の資料も参考になります。

NDL ONLINE 国立国会図書館オンライン : 国立国会図書館蔵書 検索・申込システム.

国立国会図書館の所蔵資料および利用可能なデジタルコンテンツを検索して、資料の閲覧や各種の申込みができるサービス。
国立国会図書館 は日本の出版物を網羅的に収集している納本図書館であるため、当館にない資料も見つかります。図書や雑誌ほか映像資料や障害者向け資料など多様な形態の資料、さらに雑誌記事も同時に検索できます。 検索結果が多い場合は、画面左フレームの絞込項目を利用すると良いでしょう。

検索例

主題に絞った検索をする場合、〈詳細検索〉をクリックし、〈件名〉の項目にNDLSH(国立国会図書館件名標目表)などの標目形で検索するとよい。

〈件名〉の欄に検索語を入力します。

「図書館協力」と入力すると、和図書 90件、洋図書 246件、タイトルに「図書館ネットワーク」では、和図書 25件がヒットする(2005年3月8日現在)。

D. 年鑑

国立国会図書館年報. 平成15年度版. 

当該年度の国立国会図書館の活動概要を 見ることができる。「第7章 図書館協力」(p.79-92)あり。


III. その他の有用なサイトやリンク

021 Cooperation and resource sharing.  

BUBL Information Service作成。図書館協力および資源共有に関するインターネット上の有用な情報資源を提供する。関連する項目にlibrary information networksもある。

(20050322)