博物館探訪――Interview
取材日当日はとても良い天気でした。お約束の時間が10時30分だったのでしばらく待っていると, 小学生のグループが次々に入っていきます。何か行事のある日だったかなと眼を丸くしていると, 中学生のグループも入っていきます。恐らくは総合学習の一環として来ていたのでしょう。 10:45頃〜取材開始 いよいよ取材の時間です。私達は2階にある会議室に通していただき,大変緊張しながら 取材を開始しました。緊張し過ぎていたせいか,初めに名乗ることを忘れていました! 学芸員の四辻さんが私達の質問に答えて下さいました。実は四辻さんは 私達の大学で非常勤講師をされている方であるということをそこで初めて知り,大変驚きながらも親しみ を覚えました。
その意図するところを尋ねると,教育活動では鑑賞の仕方を知ってもらうことや子ども教室 を開くことによって作品に対する興味を抱いてもらい,大人になっても自主的に来館してもらえるようにする ことを目的としているのだそうです。 またそれだけでなく,そうして自分の住む地域の歴史・文化を学び,自国の文化を語れるようになってほしい という願いを込められていることを知りました。 なお,新たな試みとして, 来年からケータリング(学校に出向いて講座を開く活動のこと)を予定している そうです。この機会に歴史に興味を持つ子が増えるといいですね。 話が派生して,四辻さんの人生訓をお聞きすることができました。 「小さい頃に様々な興味の芽をもち,自らの引き出しを増やしなさい,自らの引き出しを増やすことは,自らの視野 を広くもつことであり,豊かな人生を送るためにも大切である」という内容でした。 また全ての人が平等に持つものは時間,それをいかにして過ごすのか,というお話を聞き, このような四辻さんの生きる姿勢が徳川美術館の展示や教育活動に表れている様に感じました。 私立美術館ということで,美術館ならではのお話も聞くことができました。私立美術館のよい点は @何事にも小回りがきく (組織に制約されない) A自館の収蔵品であるので,作品に対する思いが強くぞんざいにしない B作品を貸し出す時には,信頼できる相手に限って貸し出しできる(所蔵するものの強みですね) ということなのだそうです。聞いていてなるほどと思いました。
というのも徳川美術館ではボランティア会員に登録している人数が280名(平成14年4月1日現在)であり,とても多いな と感じた為です。お話を聞いてみると,ボランティアの方は展示室内での事故防止のための監視,受付, 誘導・展示解説等の活動を行っていること,また現在まで3回しか募集を行っておらず,そこで登録された方が長年お勤めしているということをお聞きしました。 四辻さんは「ボランティアの方々は美術館の貴重な財産と考えている」と言われました。徳川美術館といえば国宝級の 宝物を思わせるものですが,収蔵品だけではない,人も宝であるというお話に何だか心の温かくなるのを感じました。 最後に徳川美術館が心がけていることをお聞きしました。お答えは「お客様により良い作品を見ていただくこと」 「作品を生きた形で見てもらうこと」ということでした。 来館者への心遣いは展示がそうであるように,この言葉で表されていました。おぼつかない質問だったにも関わらず, ひとつひとつお答え頂くことができて良かったと思います。四辻さん,本当にありがとうございました。 11:30〜取材終了。館内を見て回る 館内の写真撮影は許可されていなかったので,逆にのんびりと展示を見ながら各部屋を回ることができました。 取材のページでは紹介できなかった刀剣ですが,いずれも名刀ぞろいなのだそうです。今度訪れる時までに少し勉強して 改めて見たいと思いました。
その言葉に,先ほどの取材でお聞きした「ボランティアは財産です。」という言葉の意味が実感として沸いてきました。 最後に表へ出て,館外の撮影をしました。カメラを向けると,初めてこの美術館を訪れた時より親しみを持って 美術館を見上げていました。それは所蔵品の素晴らしさばかりでなく,人の暖かさに触れたからなのかもしれません。 いつきても新たな発見をすることができる, そんな徳川美術館へ一度足を運んでみませんか? (文責:阿部) 本編へ | |||||||||
徳川美術館への行き方はこちら