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名古屋の繁華街の大きな書店それぞれの事情

2006-12-15

少し前の12月2日、オープンしたばかりの「あおい書店名古屋本店」へ行ってみた。場所は名古屋で一番の繁華街・栄(さかえ)の栄交差点南西角、「スカイル」というビルの5階である。

ここはもともと隣にある丸栄百貨店の新館「丸栄スカイル」であったが、数年前に経営上の問題から「スカイル」となった。以前、4階に星野書店が入っていたがずいぶん前に撤退した。この5階は「アカチャンホンポ」が入っていたところだ。

700坪の売り場に50万冊を揃えたという大きな店。行ったのは土曜日の午後だったけど、その日のその時間は、まぁとにかく、お客の多いこと。かいけつゾロリも来てた。でっかかったなあ。1メートル80はあったよ。
でも棚が…。
いい棚をつくってくださいね、時間がかかると思うけど。それからこの配置では防犯的には不十分と思ったが、開放的な出入口にして客を呼び込むことを優先させたのであろう。だが店内中央にエスカレータ、丸栄(西隣)とノバ(南隣)へは連絡通路でつながっているし、もちろん階段もある。
中日新聞朝刊の全面広告(2006/11/30=オープン当日)によると、1,000円以上買うとオリジナルブックカバーがもらえたとのこと。1,000円以上買えばよかった。聞いた話では女性客には販促用グッズ(おまけ?)も付いたらしい。

というのが開店の様子だが、スカイルへ書店ができると聞いたときには少し驚いた。
なぜなら景気の悪い話ばかりだから。とくに栄エリアでは。

スカイルの斜向かいのラシック(三越南館)には旭屋書店名古屋ラシック店がある。ここは8月1日に5階のみでリニューアルして、オープン当初は6階もあったが規模を縮小した。「コンパクトになり買いやすくなりました!」なんて言ってるけど、それなら最初からそうすべきだよね。

それから紀伊國屋書店。栄南のロフト名古屋店が9月30日に閉店したのは、賃貸契約の10年をもって以後更新しないと決めたから。小耳にはさんだ高い家賃にはびっくり。これでは採算がとれないよ。
今現在、名古屋に紀伊國屋書店は存在しないが、名古屋駅前の名鉄メンズ館(もと名鉄メルサ)5階に250坪の店を2007年3月にオープンさせる。

ここの6階には鎌倉文庫があったが3月末に閉店、今池ガスビル店へ移転したとのこと。

名古屋駅前には高層ビルが次々建っている。JR高島屋のあるJRセントラルタワーズ、来年3月6日に商業施設がオープンするミッドランドスクエア、ほかにも2つはできる。この賑わいが注目されており、紀伊國屋書店もこちらにターゲットを移したのである。
だがこちらも激戦区。古い順に言うと星野書店、三省堂、ジュンク堂のほか地下街の中小書店がひしめいている。
名鉄メンズ館隣の近鉄パッセ(中部近鉄百貨店)にある星野書店は名古屋の大型書店の草分け的存在。三省堂書店がJR高島屋11階のほか、松坂屋名古屋駅店の地下のテルミナと地下街もあわせて3店もあり、多すぎるほどの印象。ジュンク堂はビジネス街寄りに離れるが、そこそこ定着してきているようだ。

名古屋駅前のエリアを略して「名駅(めーえき)」と名古屋の人は呼ぶ。愛称として略称を使っているならいいけど、これが正式な住所(住居表示)でもあるという「わかりゃえーんだわ」式のとんでもない地名である。例えばミッドランドスクエアは、名古屋市中村区名駅四丁目(めーえきよんちょーめ)7番1号となる。
さらに横道にそれるが「ミッドランドスクエアにはどの書店が入るのか?」という話題があった。7倍強という競争率の中、どの書店も選ばれなかった。ブランドとグルメばかりができる。

さて栄に戻って、マナハウス。10月1日に親会社ダイテックに吸収され、ダイテックの書籍販売事業部となった。旧山一証券のビルは自社のものでマナハウスは施設名として残るようだが、さらに売り場を縮小させるかもしれない。今年1月には「不採算事業からの撤退」という表現も使っているからなぁ。
2000年11月のオープン時には、上の階にCDやDVDの売場もあったし、専門書もそこそこ揃った店であった。近隣の書店員を集めたとか、アメリカで見たような書店?だっけ、それをつくるのが社長の夢とか、噂話を聞いたが今後どうなってゆくのか。

さいしょのあおい書店も、やっぱりこちらも社長の意志があるのだろう。そうじゃなきゃ出店しないと思う。名古屋のひとから見ると、名古屋駅前がどれほど盛り上がっても名古屋のまちの中心は栄町(さかえまち)である。「栄町にこそ本屋を出したい」のはわかる。
『出版ニュース9月上旬号』の「2005年度書店売り上げ実績金額」で全国19位のあおい書店であるが、大変な時に大変なところへ挑戦したものだ。大きな書店のあいだの過酷な競争は終わらない。そして書店とネット通販との戦いもさらに広がるだろう。

こうした大きな書店が、あなたの通学・通勤する駅の本屋さんを蹴散らしてしまったかもしれない。既になくなってしまったところは残念だが、まだがんばっている町の本屋さんがあるなら、ネットで探し出した「書名、ISBNなど必要な情報をプリントアウトさせて本屋さんに持ってゆき注文」という方法もある。あなたが本屋さんが好きなら、多少の手間をかけてみてもよいと思う。

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旭屋書店名古屋ラシック店オープン

2005-03-10

杉花粉が猛烈に飛びはじめた3月9日、名古屋の繁華街・栄(さかえ)に開店ジュンク堂(名古屋駅前・2003.11)に続く関西大手の進出である。ラシックというのは三越の南館で、その5階6階それぞれ1/3程度に「ドーンと55万冊」そろえたという。

丸善丸の内本店を見て以来の、新しいビルの新しい書店は、きれいで広い。5階は背の低い棚で「横に広く」、そして、6階は背の高い棚で「縦に広く」、空間に変化がつけてある。その棚であるが、「これはぎっしり多く」「これは最低限を置くだけ」という割り切った印象の品揃え。POPがなくて本を入れただけの棚も、いずれこなれてくるだろう。他書店への影響は大きいと思うが、5階まで上がるのはどうか?  紀伊國屋(ナディアパーク6階)の例があるけど。

ちなみに花は、大きなものは左にダイヤモンド社・新風舎、右にNHK出版・日販、6階に中日新聞。もちろん他にもたくさん飾られていた。

なにより、開店から「5日間連続」粗品進呈、もちろん各日別のオリジナルグッズ、これは名古屋人に効くのではないか。(よその開店時でもやってるのかしらん。)

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ジュンク堂書店名古屋店がオープン

2003-11-11

11 月10日、雨の日の開店。背の高い書架が並び、この店らしさが感じられた。棚は理数系にも配慮しつつコンパクトにまとめてあるが、配置は変わってゆくだろう。「図書館みたい」という客の感想がここでも聞かれたが、私の関心からいえば棚は悪くないが品揃えは不十分、気持ちはわかるが中身がまだ、というところ。とにかく地元名古屋の書店への影響は間違いない。

ちなみに開店祝いの花は(雨で?)店内にあったため、ナント無傷であった。(花の配置は、右が角川書店、左が中日新聞社、他にもいくつかあった。)

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